横浜ノースドック:小型揚陸艇部隊の運用開始に期待と懸念
みなとみらい地区というか、ブルーハーバータワーみなとみらいの目と鼻の先にある横浜港瑞穂ふ頭に位置する米軍施設「横浜ノースドック」で、小型揚陸艇部隊の運用が開始されたことが市民や地元住民を中心に注目を集めています。この新たな展開には期待と懸念が入り交じり、地域の平和と安全保障に関する議論が活発化していますので記事にしてみました。

当施設の歴史と用途の変遷
横浜ノースドックは、古くはベトナム戦争時代から歴史を持ち、近年ではオスプレイの配備や演習、音響測定艦の拠点化などが行われてきました。しかし、今回の小型揚陸艇部隊配備に対しては、「約束が違う」との批判が噴出しています。では、「約束」とはなんぞ、ということになりますが、東京新聞の記事によると
2002~04年に揚陸艇がノースドックに運び込まれた際には米軍や日本政府が「無人の舟艇の保管」「運航のための部隊配置はない」と説明していた。「それが常設の部隊となれば大きな変化だ。約束が違う」と星野さんは受け止める
市民の反応と市の対応
「小型揚陸艇部隊の運用」が開始されると東京新聞の記事にあるように、確かに「約束」を違えているわけで、市民からは、情報公開の徹底や安全対策の強化、平和と安全保障の両立を求める声が高まってきており、横浜市も週1回の船艇観測や情報提供と安全確保対策の要求を行っており、市民参加による議論の重要性が指摘されているとのことです。
メリットを挙げるなら
小型揚陸艇部隊の配備は災害時の救援支援要請に重要な役割を果たすことができる。これは大きなメリットといえますが、反面、みなとみらい地区にはすでに耐震強化岸壁こと「耐震バース」が存在しており、そこまで大規模な災害対策拠点が必要かというと疑問符がつきます。
また、これは一般論になりますが小型揚陸艇部隊の駐留による周辺商業施設への経済効果が期待されます。
デメリットとしては
小型揚陸艇部隊の配備による軍事拠点化やオスプレイの騒音、周辺住民の安全への懸念などが挙げられます。戦争の加害者や被害者となる可能性が高まり周辺住民、市民の不安を高めることになります。また、情報公開が十分に行われていないという事実も議論の焦点となってくるはずです。現に、横浜ノースドックから最寄りのタワマンであるブルーハーバータワーみなとみらいにも一切説明は行われていません。
未来への展望
横浜ノースドックの小型揚陸艇部隊配備は、横浜市の未来を考える重要な契機となるでしょう。市民参加による議論と情報公開を通して、平和と安全保障の両立を目指していくことが求められるのではないでしょうか。
ブルーハーバータワーみなとみらい防災担当委員兼サイト管理者です。特集してほしい記事などご要望がありましたらメールにてお願いします。